東洋医学から見た小児喘息(子供の喘息)の考え方・簡単な対処方法!
近年子供さんが風邪でもなく、咳だけが続く症状をよく見かけます。
直接身体を診させていただくと、「肺」や「気管支」だけではなく、東洋医学的に「腎」「肝」など一見「喘息」と関係なさそうな臓器の失調からくるものも多くあります。薬や漢方薬がうまく効かない場合もあります。
小児喘息の場合、子供の「発達」というものが症状の背後にあって、身体は大きくなってきていても内臓の機能が充分に育っていなかったり、身体全体が小さかったりと、成長に伴い発達がうまくいっていない場合「腎」の症状ととらえる事が多いです。「腎」の症状で喘息が出ている場合、「疲れやすい」「身体の芯が冷えている」「運動をすると息切れがある」「言葉を発するのが遅い」「ハイハイをあまりしなかった」など症状が併発する背後が見えてくる場合があります。
また「肝」の症状を疑う場合は、リラックスしている時よりも、サッカーや野球などをやっている場合、試合前などの「緊張する場面」で悪化する時が多いです。
「肝」はストレスに弱い臓器なのですが、子供だからと言ってストレスがないわけではないですよ。家庭内の問題であったり、学校や園での問題であったり、精神的な負荷が喘息に大きく関わっている場合もあります。
また、急な天候変化での悪化の場合も、「肝」の症状である場合が多く、咳止めや気管支拡張剤が効きにくい喘息の場合、肝の症状として施術すると落ち着いてくる場合が多いです。
喘息は、副交感神経が優位になるリラックス時に悪化しやすいと言われていますが、精神的なストレスで悪化している場合は「肝」の症状を疑う場合が多く日々の生活を振り返り、どんな時に悪化しやすいのか?詳しく調べると症状の原因がわかります。
単純な「肺」「気管支」の症状だけではないからこそ、薬が効きにくい事がある事をご理解していただけるといいと思います。症状の原因をしっかりと鑑別して対処する事が大切です。子供の喘息は、「発達」が関わってくる場合や、「ストレス」が関わっている事があること。
その他、食べ過ぎや食生活の乱れからくる喘息もあり、食べ過ぎなら食生活を考える、ストレスなら発散する方法を考える、発達についても発達を促す方法を考える事が根本的な解決につながります。
【 どうしても症状がきつい場合 喘息の対処法 】
鎖骨の上のくぼみを、前と後ろから挟むように肩にまたがってホットタオルを当てると喘息が軽減される場合が多いです。
1】
ホットタオルは、濡れたタオルを電子レンジで約1分半過熱します。(500Wの場合)
お湯で作っても大丈夫です。熱すぎないくらいに少し冷まし手の平大に折り直接
鎖骨の上に当てます。左右ともに
2】
仰向けになって当てても、座って当てても良いので楽な姿勢で身体に負担のかからない姿勢で行ってくださいね。
なぜ直接当てるのか?
ホットタオルで温める刺激よりも、温かいタオルが冷める「温度差」が身体に変化を与え、身体に流れる氣の通り道である「経絡」を整える刺激になるからです。なので、タオルが冷めない様にする事よりも、温度差がしっかりと出ることが大切!
冷えてくるまでに約9分ほどかかり、冷えたら再度加熱します。
これを3回ほど続けて行います。
また、脚のマッサージも有効です。
太ももの裏側で、お尻との付け根を上方向(頭の方)に向けて押さえると咳がおさまる子が多いです。症状によってはおさまらない場合もありますが、太もも裏からお尻にかけてマッサージをしたり、押してあげると呼吸が楽になりますよ。
押すと痛がる部分があったら、痛くならない程度の圧力で押します。
マッサージするなら、なでるくらいの圧力で充分効果があります。
あくまで対策法ですが、やっているけど上手くできない、分からない方は抱え込まずに、ご遠慮なく連絡ください。指導も致します。