『入浴は手軽で優れた健康法です。積極的に意識して入ってみてはいかかですか』
私は、来院された方によく聞くことがあります。
その中の一つに、湯船につかりますか?
浴槽に湯を溜めず、シャワーで済ます方が多くおられます。
暑い時期、寒い時期とわず湯船に入ることで、その日の身体の疲労だけでなく脳の疲労も和らげる効果があります。
お風呂の代表的な効果が「温熱作用」となります。
身体が温まると血管が広がり血液の流れがよくなります。そうなると、酸素や栄養分などが行き渡り老廃物も回収され排出されやすくなります。
身体を「温めると、慢性的な痛みの原因となる神経の敏感さが和らぐ効果もあります」
ほかにも、多少の水圧によって締め付けられることで血流が改善する「静水圧作用」やお風呂の中で浮く関節や筋肉の緊張が緩む「浮力作用」などで、その日の疲労を和らげる効果が期待できます。
また、「睡眠の質が上がる。身体の痛みが和らぎ、疲労も回復することで活動的になれる。」入浴することで、こうした総合的な好循環が得られます。
ただ、気にとどめて置くべきこともあります。「これからの季節は要注意!特に12月から3月」それは、リビングなどと浴室との温度差で血圧が大きく変わるヒートショック!

「ヒートショック」によって引き起こされる脳卒中や心筋梗塞が増える時期ともいわれます。
特に、シニアの方がお風呂に入る際に注意すべきことは「気持ちいいからと浴槽の中で寝ないこと」時に浴槽内で溺死ということにつながりかねません。
もう一つ。一気に全身でつからず、手足にまず、かけ湯し身体の末端部から湯につかる前に慣らしていきましょう。心臓や肺への負担を避けるためにも。
ここで最後に、効果的で安全なお風呂の入り方、楽しみ方

〔入浴前〕
・水分補給する(入浴前後でペットボトル1本が理想)
・入浴前に脱衣所を暖めておく(ヒーターなど、ただし引火に注意)
・浴室も暖める。「ふたを開ける」「熱いシャワーを出す」などの方法で
〔入浴〕
・心臓から遠いところからかけ湯をして湯船に入る
(足首→膝→股関節)・(手→ひじ→肩)などの順で
・長湯が出来ない方は、かけ湯をし身体を洗い、湯船に入る(1分~2分ほど)
湯船からでて顔や頭を洗い、湯船に入る(1分~2分ほど)このやり方はおすすめです。
・浴槽では居眠りをしない
〔入浴後〕
・水分を補給する
・保湿もしっかりと
〔その他〕
・酔っている時は入らない
・食事や運動の1時間後に。入浴が消化や疲労回復の妨げになる
・就寝の1~2時間前に入る。入浴後に体温が下がることで、よい睡眠へとつながります。
この事を意識していただき日々の入浴を楽しんでいただきたいです。
簡単に分かりやすくお伝えしましたが、これから寒くなり身体も心もいろいろ不調を来たすかも知れません。
辛抱せずに、まず何なりとご相談していただけると幸いです。(*^-^*)